多くの人が中古住宅を選ぶ理由
新築と中古、どちらに住みたいかと言われれば、本当は誰もが新築を選びたいはずだ、と思いがちですよね。ところが自分の希望には中古の方が合っていたという場合もあるんです。
中古住宅のいちばんの魅力はやはり価格の安さです。国土交通省の平成24年度住宅市場動向調査によると、中古住宅を購入した理由に価格の問題を挙げた人は77.5%にも上りました。
価格の問題でいうと、新築住宅は価格の3割が業者の利益であるため、仮に買った翌日に売ったとしても3割程度価値が下がってしまうという問題もあります。今後また売却する予定のある人は特に中古を選んだ方がよいことになりますね。
また、リフォームする前提で中古住宅を探す人もいるでしょう。新築住宅を購入してすぐにリフォームというのはお金がかかり過ぎるしもったいないので、敢えて面白く変えられそうな中古住宅を探して、自分の好きなようにあちこち変えることを楽しむという人も多いと思います。
中古住宅のメリット・デメリット
中古住宅のメリットとデメリットについて考えてみましょう。
- 中古住宅のメリット
- 価格の安さ(新築より1,500万円程度安い)
- 自由なリフォームが可能(フルリフォームしたとしても1,000万円程度)
- 1970年代前半の物件は敷地や室内の空間が広く、作りが大きい
- 完成形を見て購入を判断できるのでイメージしやすい
- 中古住宅のデメリット
- 傷や汚れなどによる経年劣化
- 1981年以前の物件は耐震基準を満たしていないものが多い
- 水回りなどの住宅設備が旧式である
- 住宅ローンの審査が厳しい
デメリットについては、購入を決める前に十分注意してチェックすれば避けられる、またはリフォームで変えられる点が多いと言えます。その家に住む期間にもよりますが、安く買った後、暮らしのなかで時間をかけて自分たちならではの家にしていきたいという人には中古住宅のほうがいいと言えるでしょう。
中古マンションと中古戸建ての比較
では中古住宅を購入するとして、マンションと戸建てではどちらが自分に合っているのか、いくつかのポイントを挙げてみてみましょう。
まず部屋の空間の取り方や間取り、広さについて。マンションは暮らす上での動線がスムーズなように作られている場合が多い分、間取りは数パターンです。対して戸建ては施主の趣向が強く反映されているものが多く、そのパターンは無限です。暮らしやすいかどうかも、住む人がどう使うかによるところが大きいと言えるでしょう。
では耐久性はどうでしょうか。マンションの法定耐用年数は47年です。メンテナンスは管理組合に修繕積立金を支払って、計画的に修繕を行ってもらうケースがほとんどです。戸建ての場合、木造住宅の耐用年数は25年程度です。壁面塗装や防水工事など大きな金額を要する修繕が突如発生することもあるので、自分でメンテナンス用のお金を積み立てておくとよいと思います。
将来売却する場合については、マンションは壁紙交換やハウスクリーニングを行えばそれなりの価格で売却できることが多いでしょう。戸建てはある程度リフォームしても建物の評価は低く、土地のみの評価になる場合が多いと言えます。